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街でお寺となかよくなる!先ゆく「寺女・仏女」のための必見サイト

お寺が実は今、おもしろい。

葬儀時のアマゾン・お坊さん紹介が話題になったのは最近のことだ。
葬儀をするにもどうしたらいいのかわからない、という「仏教」や「祖父・祖母」と縁の薄い家族が多数になったため、このような流通サービスを生む背景になったのだろう。

一方のお寺さんはというと、実は、一般に揶揄されるような「駐車場経営と無税の気楽な商売」どころか、おおむねみな、地域社会の中でどう貢献していくべきかを考え、取り組んでらっしゃる方々が多い。

たとえば、9月末まで、京都の「高台寺」では、リンク先のようなイベントが開催されており、また、他の寺院でもライトアップやキャンドルナイトイベント、プロジェクションマッピングなど、大型のイベントも定番となってきている。

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そのような派手な催しではなくとも、門徒さんだけではなく、地域の方々やより幅広い一般の方を対象に、寺での相談会(お坊さんとのお話し、人生相談会)や講演会はじめ、さまざまなボランティア事業、無料イベントは頻繁に開催されており、いろんなかたちで、交流の場を作ろうと努めている。

が、街の小さな規模のお寺さんの場合、基本家族経営なので、「生活」するための「法事」などにおわれ、なかなか情報発信ができていない現実がある。せっかくつくったホームページなども放置、という例も多いと聞く。

明治期の仏教学者で哲学者でもあった鈴木大拙(すずき だいせつ)は、日本的霊性を浄土系思想と禅に立脚する、とその著書で論理化した(「日本的霊性・岩波書店」)が、これだけ無宗教な生活の現代日本においても葬儀や法事の際のおおくは「仏教式」で営まれるケースが多いことからも、私たちは仏教や寺についてもう少し意識しておく必要があるかもしれない。

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使えるサイト「まいてら」

さてそんななかでとてもユニークなサイトが誕生した。

その名も「まいてら~お寺のある生活~」というサイトだ。

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このサイトは『一般社団法人 お寺の未来』が運営しているものだが、地域のお寺と一般市民の生活をより身近なものにしようとする取り組みの一つで、住居地にあわせて、近くのお寺が検索できるシステムになっている。

また法話会や、法事、結婚式など、こちら側のニーズによって対応寺院を検索することもできる。

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宗派は問わず掲載されているので、ご自身の宗派を知っていて、こだわりがあるなら、地域と宗派とのクロス検索も可能だ。

お寺に関しては、その所在地などだけではなく、各寺院のお坊さんやスタッフ紹介もされているので、訪問前に一読しておくと親しみも持てるし、とくにお坊さんの場合、意外な前職についてらっしゃった(技術系の有名企業など)などの情報も掲載されていて、面白い。

もうひとつの特徴は「まいてら新聞」という掲載記事が読めること。
ここでは、ユニークなお坊さんの人柄、 行ってみたくなるお寺、 学んでみたくなる仏教の智慧などにスポットを当てた記事が多数掲載されていて、なかなかに興味深い。

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現代社会においては、さまざまなストレスや悩みがあるが、法事や葬儀だけではなく、身近なお寺をみつけて「檀家・門徒」という形式ばった発想ではなく、地域の相談相手として、「まいてら見たんですけど」的に気軽に伺ってみるのも、新しい街の楽しみ方かもしれない。

流行りの言い方をすれば、それこそが「仏女」「歴女」の一歩進んだ楽しみ方なのかもしれない。