スポットコンサルという業務形態が注目を集めているらしい。
その名の通り「スポット」つまり「レギュラー的」に契約するのではなく、ほとんどが時間単位で、事業相談に乗るという方法らしい。
グローバル時代においては、経営側が短期間において成果を求めることは、大企業、中小企業を問わない。しかしリソースに余裕がある大企業はともかく、中小零細の場合、
…など、社内リソースだけでは解決できない疑問点が多い。
このような潜在的ニーズの中で、一般的には中小企業の経営者は「コンサルティング」というものに、まだまだ不慣れで、かつ、たたき上げの経営者の場合、「口だけ出して金をとる」という不信感や思い込みの強い方が多いのも事実だ。
スポットコンサルというのは、そういう「コンサル不信」へのひとつの回答にもなっており、1時間程度の業務アドバイス一発で、基本は終わりという後腐れのなさであるために、とくに中小企業にとっては使いやすいサービスであるといえるだろう。
さて、このスポットコンサルという仕事の方法を、働く側から考えると、自分が会社で得てきた経験や知見を、ニーズのある企業向けに提供することで、副収入になるわけで、大変効率のよいアルバイトといえるだろう。
また、とくに常勤で働きたくない、週に何日かの労働で十分、というリタイア組にとっては、ある意味理想の労働形態でもある。
とはいえ、逆に短時間のスポットでのアドバイス参加なので、クライアントの求めるニースに合致しない場合は、二度と仕事がつながらないだろうから、それなりの成果を求められるのも当然のことだ。が、まあそこはどんな仕事でも同じことなので、挑戦してみる価値はあるだろう。
さて、そのスポットコンサルをやってみたいと思ったところで、個人で企業を見つけてくることはなかなか困難だろう。そこで紹介するのが「スポットコンサル・マッチング」の企業だ。もっとも有名な企業として「ビザスク」がある。
https://service.visasq.com/about
本日現在のWEBサイトでは20.000人以上のアドバイザー登録があるという。
ビザスクはこのスポットコンサルマッチングに特化した企業。
クライアントは、サイトからの検索で、直接登録コンサルタントを探すこともできるし、ビザスクに相談し紹介を受けることもできる。またアドバイザー希望者は、同じくWEBサイトからエントリーをすることもできる。
海外進出に特化したスポットコンサルをおこなうのは、「サイエスト」だ。
もともとが企業の海外進出を専門にコンサルティングをおこなっている会社だけに、取引先も多いようだ。ただし事業の性格上、大手の海外進出や駐在経験が問われるだろう。
https://g-advisors.com/
またX-BOOKは、訪問相談だけではなく電話での相談など勤務形態も幅広い点に特徴がある。
https://x-book.biz/
さてこれらの企業は残念ながら、東京中心で、関西では旧来型のコンサル企業か、または「コンサル」と称する、事実上転職支援企業がまだまだほとんどである。
東京エリアに法人本社が集中する現状では致し方なかろう。
が逆に、仲間を集い、スポットコンサル企業やマッチング企業を始めるというのも一案だろう。事実ネットには個人のコンサル業の方々が「スポットコンサル」の名のもとに多数自己のサイトを公開している。
まだまだデファクトのビジネスモデルが少ない関西は、スポットコンサル事業者にとっては開発の余地ありなのだ。
2016.8.11 堀埜