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この冬は風邪をひきたくない!というあなたに。~食べて元気な風邪対策法

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11月とはいえ、朝夕の冷え込みが身に染みますね。

旧暦では11月7日に立冬を迎えていて、今はもう「冬のはじまり」の時期。そして、冬の体調不良といえば、やはり「風邪」ではないでしょうか。

今回は本格的な寒さに備えて、風邪の対策を考えたいと思います。

 

免疫力の差は、「体温」にあり。

 

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風邪の原因はウイルス。ウイルスは空気が乾燥した状態だと空中に漂う時間が長くなり、鼻やノドから体内に侵入しやすくなります。

また、空気が乾燥すると、人のノドも乾燥しますよね。乾くことで粘膜の防御力も弱くなるため、どうしても冬は風邪をひきやすくなるのです。

でも、ウイルスがいる部屋で同じように過ごしていても、風邪をひく人とひかない人がいます。その差は何かというと、やはりその人が持つ「免疫力」ではないでしょうか?

免疫力のカギを握っているのは「白血球」です。白血球は体内に侵入したウイルスや異物を攻撃して健康を守ってくれますが、体温が下がると血流が悪くなるため身体の中をしっかりパトロールすることができません。

さらに、白血球は体温が低いと能力を十分に発揮することができないのです。

体温が1℃低くなると、免疫力が30%低下すると言われています。

午前10時頃に体温を測って、36.5℃以下なら低体温とされるようですが、あなたの平熱はどれくらいでしょうか?最近では平熱が35℃台という方も多く、全般的に低体温の傾向があるようです。

※免疫力と体温に関する記述は「身体を温め、病気を治す:著者 石原結實 出版:新星出版社」を参照しました。

 

熱を生み出すのは「筋肉」。男性に比べて筋肉が少ない女性は特に、低体温の傾向があると考えられます。でも、筋肉を付けるために毎日運動を続けるとなるとなかなか難しいですよね。(もちろん、運動した方がいいんですけど…)

 

そこで、免疫力を高めるひとつの方法として、体をあたためる食材をご紹介します。

 

あたため食材の王者「生姜」。でも、食べ方があります。

 

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あたため食材、ときいて一番に思い浮かぶのはやはり「生姜」ですよね。

10月頃から新生姜も出回っていて、スーパーなどでもよく見かけたのではないでしょうか?

生姜の有用成分に「ジンゲロール」があります。

「ジンゲロール」は生の生姜にしか含まれない成分。殺菌能力が高く、手足の指先を温める働きもありますが、逆に内側を冷やしてしまう作用もあります。

芯からほっこりあたたまりたいなら、ひと手間を加えましょう。
乾燥させたり、加熱したりすると、「ジンゲロール」は「ショウガロール」という成分に変化します。「ショウガロール」は内側からあたためる成分なので、免疫力を高めるのにぴったりな食材になるのです。

つまり、あたため目的で生姜を食べるなら、加熱がマスト!という訳です。

私は、肌寒くなってくるとホットの生姜紅茶をよく飲みますが、この習慣を始める前よりも、今のほうが風邪をひきにくくなっています。

いつもの紅茶に、すり下ろしたショウガと甘み(黒砂糖かはちみつ)を加えるだけなので、ぜひ冬の飲み物に加えてくださいね。

 

また、生姜をつかったこんな料理も美味しそうですね。

http://cookpad.com/recipe/860068

http://cookpad.com/recipe/2044894

(いずれもリンク先はクックパッド)

 

生姜を使ったあったか料理で、風邪知らずの冬になりますように。

 

他にお馴染みのあの果物にも「あたため成分」が含まれます。

 

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それは、これから冬にかけて身近になる「ミカン」。昔から「みかんが熟れると医者が青くなる」と言われるほど、健康効果の高い食べ物です。ビタミンCがたっぷり含まれているので、風邪の予防にも最適ですね。

ビタミンC以外にも、注目したいのが「ビタミンP」という成分です。

ビタミンPはポリフェノールの一種で、ビタミンCの働きを助けるだけでなく、毛細血管を強くして血流を改善するため冷えにも効果があると言われています。果肉部分よりも皮や袋、すじの部分に多く含まれるので、ミカンをたべる時はぜひ、すじを取り除かずに袋ごと食べてくださいね。繊維質の補給にもなるので、お通じの改善にもなりますよ。

優秀なみかんですが、実の部分は他の多くの果物と同様、食べ過ぎると身体を冷やしてしまいます。

身体を冷やさないオススメの食べ方は、焼きミカンにすること。

http://cookpad.com/recipe/686855

(リンク先はクックパッド)

熱々を食べると、自然と身体もあたたまります。無農薬でノーワックスのみかんを選べば皮も食べられます。ぜひ、丸ごと栄養をいただいてくださいね。

最後に。
現代人が低体温の傾向にあるのは、原因のひとつとして「減塩」があげられるようです。確かに、塩分の摂りすぎは良くありませんが、塩は身体をあたためる作用もあるため、控えすぎも良くありません。

高血圧の原因になるのは、塩の主成分である「ナトリウム」。精製塩にはほとんどナトリウムしか含まれていませんが、天然塩だと身体に不可欠なミネラルも摂れて、味わいもまろやかになります。現在、血圧に問題がない方は、天然塩で「いい塩梅」の食生活に切り替えて、ぜひあたたかに過ごしてくださいね。

 

文:引本由起

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